維持工事の週休2日確保へ
交代制運用で類型化検討
国交省
国土交通省は、現場閉所が難しい通年維持工事などで試行している「週休2日交代制モデル工事」の運用に当たって対象工事・工種の類型化の検討を進めている。社会的要請や現場特性から週休2日の確保に現場閉所と交代制をどちらも選択できるような工事があるが、国交省は働き方改革や担い手確保の観点で可能な限り現場閉所を基本とする方針。交代制の運用の在り方を見極めながら、維持管理も含めた週休2日の原則適用を目指す考え。
国土交通省は、現場閉所が難しい通年維持工事などで試行している「週休2日交代制モデル工事」の運用に当たって対象工事・工種の類型化の検討を進めている。社会的要請や現場特性から週休2日の確保に現場閉所と交代制をどちらも選択できるような工事があるが、国交省は働き方改革や担い手確保の観点で可能な限り現場閉所を基本とする方針。交代制の運用の在り方を見極めながら、維持管理も含めた週休2日の原則適用を目指す考え。
県土木部は、設計資材労務単価の1月臨時改定をした。
農林水産省は昨年末、21年度補正予算の成立を受け公共事業箇所別予算額を発表した。県内では、直轄の宍道湖西岸国営緊急農地再編など8億2500万円、県の農業・水産基盤や治山・林道など補助事業54億7400万円の計約63億円を配分した。
国土交通省は、監理技術者や主任技術者になれる国家資格「施工管理技士」を取得する各種の技術検定の2022年度試験計画を昨年末の官報で公告した。土木▽建築▽電気工事▽管工事▽電気通信工事▽造園▽建設機械-の7種目で1級、2級の施工管理技術検定の試験が実施される。
県は昨年末、22年度当初予算編成に向けた部局別の要求概要を発表した。公共事業と職員給与費を除いた要求額は、土木部103億2800万円(21年度当初比4・3%増)、農林水産部182億8500万円(同5・5%減)など、一般会計総額2768億2800万円(同1・9%増)。
県は昨年末、建設工事の総合評価の項目に▽建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用推進▽公共土木施設の災害復旧工事受注実績の評価▽ICT活用工事施工実績の評価―を8月1日以降の公告分から追加することができると発表した。
県土木部は、11月補正予算案で初日提案分2,200万円増、中日提案分85億1,100万円増の計85億3,300万円を増額。中日提案分では国の補正予算に対応し、防災・減災、国土強靱化のための対策事業費を増額。初日提案分は債務負担行為37億6,311万円を設定。このうち、施工時期の平準化に21億6,781万円を充てる。繰越明許費は一般・特別会計を合わせて2010件、約469億円を設定した。
国土交通省は、都道府県の担当者と入札契約制度や建設業行政の課題を協議する21年度下期「ブロック監理課長等会議」(入札契約担当課長会議)で、ダンピング対策の強化を通じた技能労働者の処遇改善など4項目の取り組み推進を全都道府県と申し合わせた。請負代金内訳書に法定福利費が適切に計上されているか確認してもらうことなどで合意。技能者の賃金上昇や建設企業の適正利潤の確保につなげる。
国交省浜田河川国道事務所は20、21年度に引き続き、防災・減災対策等強化事業推進費を活用して、江の川の江津市桜江町川越地区で河道掘削を進める。22年春から着工、出水期までに完了。今後の出水に備えて江の川の治水対策を加速する。事業費は3億3,600万円。
県は、21年度に発生した豪雨などに伴う「災害復旧工事に係る主任技術者の専任および現場代理人の常駐義務緩和に係る取扱い」について、現場代理人の常駐義務の緩和措置を拡充した。
県は10日、一般会計総額147億7433万円を増額する11月補正予算案を、開会中の11月定例県議会に追加提案した。防災・減災、国土強靭化やTPP対策など国の補正予算案に応じた公共事業130億200万円を計上。新型コロナ感染症対策17億6500万円も措置する。補正後の一般会計予算額は約5447億円で、20年度同期比2・8%増となる。
国土交通省が16年に掲げた「25年度までに建設現場の生産性2割向上」の目標を巡り、進ちょく状況を懸念する声が挙がっている。政府の経済財政諮問会議(議長・岸田文雄首相)で有識者が「進ちょくは順調とはいえず、賃上げ原資となる付加価値の上昇も緩やか」と指摘し、目標設定の再検討を含む対応を求めた。
松江市は、22年度当初予算の編成方針を公表した。上定昭仁市長が6月の所信表明で示した「夢を実現できる松江・市民が誇れる松江」をつくる施策、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で取り組む新規事業を重点的事業とし、各部局3事業まで新規の所要額を要求する。
国土交通省は、技能労働者の賃金上昇に向け、標準見積書を活用し労務費と法定福利費を適正に確保するよう働き掛けを強める。元請と下請の両方に関係経費の内訳明示と見積もりの尊重を要請。建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及を見据え、技能者の地位や能力を見積もりに反映するよう促す。地方自治体には請負代金内訳書の法定福利費内訳額の確認を要請し、適切な履行につなげる。民間発注者にも足並みをそろえた対応を求め、建設工事に関わる関係者全体で適正契約の認識を共有する。
政府は「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(21~25年度)の2年目となる22年度分などとして、21年度補正予算案に国費ベースで1兆5210億円を計上した。事業費ベースでは2兆3555億円の規模になる。うち、公共事業関係費は国費ベースで1兆2539億円、事業費ベースは1兆9291億円に上る。
政府は11月26日の臨時閣議で21年度補正予算案を決定した。歳出総額は補正予算として過去最大の35兆9,895億円に上る。新たな経済対策の関係経費として31兆5,627億円を計上。経済対策では柱の一つに「防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保」を位置付け、2兆9,349億円を配分した。国土強靱化5か年加速化対策(21~25年度)に1兆2,539億円を充てる。
県土木部は、20年度完了した工事・業務について、成績評定の分析結果をまとめた。評定対象となった工事は建築系を除く964件で、評定平均78.6点。19年度完了工事には建築系を含んでいるため単純比較できないが、19年度比0.1点上昇した。業務は対象871件で、評定平均が77.9点(19年度比0.2点上昇)。評定区分に「設計(調査・計画)」を追加した。
コロナ禍を契機に導入が加速した建設現場の遠隔臨場で、今後の普及拡大に向けた課題や対応策に関する知見が積み上がってきた。国土交通省は直轄土木工事の試行現場の受発注者を対象にアンケートを実施し、10月末時点の集計結果を公表。通信環境や計測機器の視認性といった運用上の課題に対し、現場からさまざまな工夫などが寄せられている。これらの意見を参考に、22年度の原則適用に向け実施要領を固める方針だ。
国土交通省はICT活用をはじめとする生産性向上への取り組みを総合評価方式で評価する試行工事を進める。比較的規模が大きく難易度が高い工事に採用する技術提案評価型S型と施工能力評価型I型を対象に、各地方整備局が年度内にも試行工事を発注する。件数は未定で各整備局の判断に任せる。ICT活用の技術提案などを促し、現場の生産性向上策の推進・普及やレベルアップにつなげる。