フラワーアレンジメントのプロ平田　明久（ひらた　あきひさ） 有限会社　平田生花店　代表取締役社長

花屋のメンツにかけても

その一方で、地元密着の花屋を運営する社長としての一面も。先日、市内建設業の社長交代という急な需要で市内の花屋から胡蝶蘭がなくなった時、それでも胡蝶蘭を希望するお客さまの要望を適えるため、単身、大阪の花市場までトラックで出かけ、日帰りで荷台いっぱいに胡蝶蘭を仕入れてきたそうです。
「お客さまに頼られたら、花屋のメンツにかけてもなんとかしようって気持ちになります。お断りするのは簡単ですが、“さすが平田生花店さん”と言ってくれたら嬉しくなります」と、ここぞという時に頼りになる生花店社長の気概を感じずにはいられません。

竣工祝いの注文も多く受けるそうで、お客さまの要望を聞いて創るのですが、
「なるべく華やかに、派手に、喜んでもらえるように仕立てることを心がけています」と心構えを語られ、送り先の建物は和風か洋風か、業種は何か、などＴＰＯに応じてどういう場所におかれるのかを意識してアレンジするそうです。
「お客さまがもつイメージを、花を通して具現化してさしあげたい。花だけでなく生け花で使うような木も扱っているので、玉湯のような生け込みテクニックは他店の追随を許さないと思う。それがうちの強み。」と穏やかな口調で確かな自信を口にする平田社長です。

今後の店舗運営については、「お客さまに手に取ってもらえる鮮度の良い花、お得感を感じられる花を絶えず提供し続けて、松江の、島根の“花文化”を発展させていきたい。花を通して相手の顔が浮かぶ、送った相手の想いがわかる、、、そのお手伝いがしたいですね」と花と地域を愛する花シェルジュであり経営者でもある平田さんの偽らざる気持ちです。